※法改正に合わせて内容を一部更新しています(2026年10月更新)。
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内容証明郵便が用いられるケース
内容証明郵便は、自分の意思を明確に相手に伝えるための手段と考えてください。では、どういう場合に用いられるのでしょうか。
- 契約解除やクーリング・オフする場合
- 時効の完成を猶予させる場合
- 賃貸借契約の更新拒絶
- 遺留分侵害額請求
- 相手方に対して強い姿勢をみせたいとき
契約解除やクーリング・オフする場合
普通郵便で契約解除やクーリング・オフをした場合、後日、相手方から「契約解除通知なんか届いていません。」と主張されるおそれがあります。また、「郵便は届いたけど、契約解除の内容なんか記載されていなかった。」と言い逃れをされるかもしれません。
特にクーリング・オフの場合は期間が決まっているので、通知が届いたどうか、通知の内容がクーリング・オフの要件を満たすものかが重要になります。
内容証明郵便は、あなたが出した通知の内容が証明されるので、相手の言い逃れを許しません。また、郵便が届いたかどうかは、配達証明を付けることにより証明されます。
なお、2022年6月からは、特定商取引法のクーリング・オフは、書面だけでなく電子メールなどの電磁的方法でも行えるようになりました。いずれの方法でも、通知をした証拠を残しておくことが重要です。
時効の完成を猶予させる場合
例えば、貸したお金を請求しなかったり、事故に遭って損害を被ったのに放置しておくと、いずれ時効になって請求ができなくなってしまいます。時効が目前に迫ってきたので、裁判を起こそうと思っても、そう簡単に準備できるものでもありません。このような場合、時効完成前に内容証明郵便で相手に支払を催告すれば、そのときから6か月間は時効の完成が猶予されます(民法150条)。この6か月の間に裁判を起こせば、時効の完成を防ぐことができます。ただし、猶予期間中に再び催告をしても、猶予期間は延びません。また、当事者間で協議を行う旨を書面で合意した場合にも、時効の完成が猶予されます(民法151条)。
なお、2020年4月の改正民法で、従来の「時効の中断」は「完成猶予」と「更新」に整理されました。
内容証明郵便で催告をしなかった場合、相手から「催告書なんか届いていない」とか「郵便は届いたけど、挨拶文だったよ」と言い逃れをされるかもしれません。内容証明郵便は、あなたが出した通知の内容が証明されるので、相手の言い逃れを許しません。また、郵便が届いたかどうかは、配達証明を付けることにより証明されます。
賃貸借契約の更新拒絶
不動産の賃貸借契約は自動更新条項が設定されている場合が殆どです。建物の賃貸借で貸主が更新を拒絶する場合には、正当事由があることを前提に、期間満了の1年前から6か月前までに更新拒絶の通知をする必要があります(借地借家法26条・28条)が、更新拒絶通知も内容証明郵便によって行うべきです。
もし、内容証明郵便で更新拒絶通知をしなかった場合、「え?更新拒絶?聞いてないなぁ~」と言われてしまうおそれがあります。
遺留分侵害額請求
2019年7月1日以降に開始した相続では、遺留分の請求は、金銭の支払いを求める「遺留分侵害額請求」になりました(それ以前は「遺留分減殺請求」)。遺留分侵害額請求権は、遺留分権利者が相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年の間に行使しなければ、時効によって消滅してしまいます(相続開始から10年を経過したときも同様です。民法1048条)。このように権利行使期間に制限がある場合には、自分の権利を行使する意思を間違いなく期間内に相手方に到達させる必要があります。そのため内容証明郵便での遺留分侵害額請求は必須です。
なお、請求によって生じた金銭債権は、これとは別に5年で時効になりますので、支払いがない場合は早めに裁判などの手続を検討する必要があります。
相手方に対して強い姿勢をみせたいとき
内容証明郵便本来の使い方ではありませんが、実際はよく用いられます。例えば、迷惑行為をする相手方に対して、迷惑行為をやめなければ法的手段を執らざるを得なくなるというような警告書などです。その他にも、不誠実な相手方に対して通知をする場合にも使います。
ただ、内容証明郵便自体には相手方に対する法律的な効力はありませんので、相手に内容証明郵便を送ったからと言って、自分の要求が直ちに現実になるとは限りませんので注意が必要です。
弁護士による内容証明郵便の作成
弁護士に依頼するメリット
内容証明郵便は自分でも作成して差し出すことが可能です。しかし、自分で作成してみると案外大変です。
- 内容証明郵便は細かく形式が決まっており、形式を満たすだけでも一苦労です
- 内容も法律的に意味のあるものにしなければなりません
内容証明郵便は基本的にはオーダーメイドです。あなたが抱える問題に即した内容証明郵便を作成出来なければ意味がありませんので、専門知識を持った弁護士を活用するメリットはあります。
また、内容証明郵便を出した後の相手方の交渉や裁判も一貫してお引き受けできることが弁護士に依頼する最大のメリットであるといえます。
内容証明郵便を作成してそれで終わる事件は殆どありません。事案の重要性、そしてその後のことまで考えると、弁護士に依頼するメリットは非常に大きいと考えます。
費用
内容証明郵便作成のみ
| 内容 | 費用 |
|---|---|
| 弁護士名を記載しない | |
| 簡易なもの | 1万円 |
| 複雑なもの | 2万円 |
| 弁護士名を記載する | |
| 簡易なもの | 3万円 |
| 複雑なもの | 5万円 |
*すべて税別
*別途実費として3,000円程度が必要です。
内容証明郵便発送後の交渉や示談を含む場合
通常の民事事件等に関する弁護士費用を頂戴いたします。
その場合、内容証明郵便作成費用を別途にいただくことはございません。
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[…] 業者が自宅を訪問して結んだ契約(訪問販売)であれば、契約書面を受け取った日から8日以内は、理由を問わずクーリング・オフができます(特定商取引法9条)。工事が始まっていても可能です。通知は書面のほか、2022年6月からは電子メールなどでも行えます。証拠を残すため、内容証明郵便などを利用すると安心です。業者が契約書面を渡していない場合や、うその説明をした場合は、8日を過ぎてもクーリング・オフできることがあります。 被害に遭ったときは、すぐに消費生活センター(消費者ホットライン「188」)や弁護士に相談してください。周りに被害に遭いそうな高齢者がいれば、ぜひ声をかけてあげてください。 […]
[…] 弁護士を窓口とすると、相手からの連絡が担当者や店舗に直接来なくなり、従業員の心理的負担や業務への影響を大きく減らせます。交渉の全部を任せる方法のほか、最終回答書の送付と以後の窓口だけを弁護士に依頼するという方法もあります。回答書を内容証明郵便で送ることで、回答した事実と内容を証拠として残すこともできます。 […]